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京都ミステリースポット・六道珍皇寺のお精霊さんを迎える六道まいり

by Cosmos

京都の真夏、お盆がやってくる。
お盆には、亡くなった方の霊がこの世に戻ってこられる。戻ってくるなら、お迎えをしないとね。
そんな行事が京都にある。それが「六道まいり」。
京都のミステリースポットとも言われる、六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)のお盆前の行事だ。

六道珍皇寺

観光客でごった返す祇園花見小路、建仁寺から少し下がったところに六道珍皇寺がある。
この場所は六道の辻と呼ばれ、あの世とこの世との境という特異な場所。

ここより東の東山には鳥辺野(とりべの)という葬地があり、都の高貴な方が亡くなると京都の中心から鳥辺野に移された。その際にはここ六道の辻を通り、ここを境にしてあの世に足を踏み入れたことにしたという。だから、あの世とこの世の境。
そういう歴史があるゆえに、京都のミステリースポットとしてとても有名である。

ちなみに鳥辺野は、その名の通り、昔は鳥葬(遺体を鳥に食べさせる葬儀、風葬)の地であった。
今も大きな墓地である。

小野篁 冥土通いの井戸

さらに、六道珍皇寺にはとてもおもしろい伝説が残っている。
ここに祀られているのは、小野篁(おののたかむら)という平安初期に嵯峨天皇に仕えた官僚。
この小野篁、実は昼は嵯峨天皇に仕えつつ、夜は閻魔大王(えんまだいおう)に仕えたという。

そして、冥土にいる閻魔大王の元へ行く際に使ったトンネルが、上の写真の冥土通いの井戸として残っている。
こんなところもミステリースポットとして注目される点かも知れない。

六道珍皇寺

さて、お盆はあの世へ行かれた方が戻ってこられる季節。もちろんここ六道の辻を通って戻られるので、お迎えをしないと。
ということで、お盆を前にしてお迎えの行事をするのが六道まいり。
水塔婆(みずとうば)と呼ばれる板にご先祖様など亡くなったの戒名を書いてもらい、納めて参詣する。

六道珍皇寺 迎え鐘

まずは、迎え鐘を鳴らす。ロープを勢い良く引っ張ると、鐘楼の中の鐘が鳴る仕組み。
鐘の音は冥土まで届き、精霊をこの世に呼ぶという。
自分も含め、多くの人々が次々と鐘を鳴らしている。そりゃ、それだけゴンゴン鳴らしたらお精霊(しょうらい)さんにも聞こえるよね。

残念ながら中の鐘は見えない。この鐘楼は100年ぶりに修復されたとのこと。

六道珍皇寺 本堂

鐘を鳴らしてお精霊さんを呼んだら、お参りしなくちゃ。
本堂でお参りする。
本堂の横では、水塔婆に戒名を書いてもらっている方が多数。

左の写真が水塔婆(みずとうば)という薄い板。
ここに亡くなった方の戒名や俗名を書いてもらって、線香で浄める。

六道珍皇寺 地蔵尊宝

浄めた後は、地蔵尊宝の前へ。
水塔婆を水に浸けた槙(まき)の葉で濡らし、ここに納める。
これで参詣の一連の流れが終わる。お精霊さんは無事に戻ってこられただろうか。

六道まいりでは、この時だけの特別の御朱印をいただける。
なんと、閻魔大王の御朱印だ! しかも紺色の紙に金の文字、かっこいい。
思わず、求めてしまった。
この御朱印を冥界に持っていって閻魔大王に見せれば、自分も天国へ行けるだろうか。

真夏らしい青空と、浴衣の六道珍皇寺。
お参りを終えて、現世の人とあの世のお精霊さんで賑やか。
お精霊さんはしばらくこの世におられて、お盆が終わるとあの世へ戻ってゆかれる。
それをお見送りする行事が、かの有名な五山送り火なんだね。

お盆という一年で一番暑い季節に、ご先祖様など亡くなった方のことを思い出す。
それは時を越えた様々な思いを馳せることであり、自分を振り返ることでもある。
そう考えると、お盆はとても大切な行事なのだと思う。
京都にはこんな行事がしっかりと残っている。

PENTAX K-3II with SIGMA 17-70mm F2.8-4
Canon Powershot G15

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